登っても走っても変われない

山登りやランニングの趣味を書き留めておき、老後、思い出に浸る為の備忘録

🏔北アルプス縦走3泊4日テント泊(折立~太郎平~雲ノ平~黒部五郎~北ノ俣岳~折立) 3~4日目

北アルプス 2020.07.25-26
f:id:nyamarun:20200814222554j:plain
三俣山荘と鷲羽岳
 激しい雨の中テントを撤収して、5時50分頃テント場を出発。昨夜のテントの中では、個人的には戻るのもありかと考えていたが、百名山を制覇して経験豊かな友人はやる気満々である。経験豊かな者からみたら昨晩の悪天候なんて序の口なんだろうと、そう考えると私も不安が無くなり次への意欲が湧いてきた。

f:id:nyamarun:20200814222518j:plain
スイス庭園
 晴れていたら、周りはどんな山が見えるのだろう?それは次回までのお預けだ。

f:id:nyamarun:20200814222529j:plain
雲ノ平テント場を望む
 昨晩、雲ノ平テント場に張られたテントは7張のみであった。相変わらず雨は激しい。昨年超ウルトラの際にスマホを水没させたことも思い出し、スマホを出して写真を撮るのも段々面倒になっていく。

f:id:nyamarun:20200814222611j:plain
雪渓
 いくつかの雪渓脇をとおり、渡渉ポイントへ。この雨で大丈夫かと心配していたが何とか通過。しばらく登ると三俣山荘に到着。ここのテント場は小屋からそんなに離れていないので、雨の中でもビールを調達可能な距離。昨日ここまで来ていれば…………。

f:id:nyamarun:20200814222620j:plain
三俣蓮華岳への途中での三俣山荘と鷲羽岳
 三俣蓮華岳への登りはきつく、加えて雨も風も強い。このあたりで明日も雨であることを確信した。せめて、今晩は風が穏やかなことを祈ったが。

f:id:nyamarun:20200814222628j:plain
三俣蓮華岳山頂
 山頂へ到着も、展望もなく長居すると低体温症になりそうだったので、さっさと退散した。12時前には黒部五郎小屋へ到着。本降りの中テント場でテントを設営する。雨の中の設営も慣れてきた。設営後の雑巾がけもコツがつかめてきた。

f:id:nyamarun:20200814222641j:plain
黒部五郎小屋
 昨晩と同じような豪雨と風に加えて雷鳴が轟く。雷はどうにもならない。落ちないことを祈りながら、浅い眠りを繰り返して朝を迎えた。この日に設営されたテントは3張のみ。小屋もガラガラだったとのこと。

f:id:nyamarun:20200814222653j:plain
頭を打った樹木(赤テープ)
 最終日は行程が長いので5時10分に出発。雨は本降り。川と化した登山道を歩いていると後ろからULハイカーが走り過ぎる。その方も、早く家に帰りたいと言っていた。

f:id:nyamarun:20200814222700j:plain
黒部五郎カール その1
 何度か渡渉ポイントがあった。恐らく普段は何でもない渡渉なのだろうけど、そのうち1箇所はかなり難儀した渡渉箇所があった。

f:id:nyamarun:20200814222706j:plain
黒部五郎カール その2
 黒部五郎カールはきっと美しい。巨岩の風景は、8年前に訪れた屋久島を思い出した。きっとここは晴れた時に来ないと駄目だ。今は、激しい雨の中、修行をしているような気分だ。

f:id:nyamarun:20200814222715j:plain
急登
 最後に急登が待っていた。疲労困憊で登り切り稜線に出ると横なぐりの鉄砲雨と強風。この天候では展望も望めそうもない黒部五郎岳登頂は諦める。

f:id:nyamarun:20200814222722j:plain
鉄砲雨の中先を急ぐ
 止まると確実に低体温症になるだろうという、横殴りの雨と強風。あられなのか、強風で飛ばされた砂なのか、レインウェアや顔に水ではないものが打ち付けてくる。登山道は川となり所々水没している。水没した中の木の根っこに気がつかず、両足を取られて前のめりに転倒。両膝を強打した。しびれてはいたが、止まると命の危険にさらされると身体が考えていたのか、その時はそれほど痛みがなかった。

f:id:nyamarun:20200814222728j:plain
北ノ俣岳の先
 北ノ俣岳を過ぎて、太郎平方面に方向に向けて下り基調になると、横殴りの雨と強風からは解放された。遠くには太郎平小屋が見えた(ような気がした)。雨も心なしか少し弱くなったような気がするが、相変わらず登山道は川である。この時は転倒して強打した両膝より、濡れて重くなったテントを考慮してパッキングしなかったせいか、左に荷重が掛かりすぎて、左肩が痛くなってきたのが辛かった。

f:id:nyamarun:20200814222734j:plain
太郎兵衛平方面
 見えたと思った太郎平小屋には中々着かなくてイライラしたが、11時前に太郎平小屋へ到着。この日は暖かいうどん大盛を食べる(食事は11時から)。身体が心底暖まり助かった。ザックはびしょ濡れのテントを背負っている分、初日より確実に重くなっているような気がした。

f:id:nyamarun:20200814222739j:plain
折立への登山道
 後は黙々と折立までの登山道を下る。雨は明らかに弱くなってきた。ほっとしたせいか、油断して滑る木道で転倒。また、段差がある場所では、左肩の痛みが出るので難儀したが、13時30分過ぎに無事に折立登山口に帰還した。