登っても走っても変われない

山登りやランニングの趣味を書き留めておき、老後、思い出に浸る為の備忘録

🏔槍ヶ岳(槍沢ルート)テント泊 1日目

Mt. Yari-ga-take 2021.9.11-12
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殺生ヒュッテ直下から槍ヶ岳方面を見上げる…
 9/11.12の週末の天候は良好だ。どこの山へ行こうかと思案した結果、槍ヶ岳に行くことに決定。ルートは上高地BTから槍沢ルートで殺生ヒュッテにテント泊する計画。深夜0時頃都内を出発。4時半前にはさわんどバスターミナル前の駐車場に到着。5時の始発のバスに乗車。今週も仕事が忙しかったこともあるのか、乗車した瞬間即寝落ち。気づいたら上高地バスターミナルに到着して皆バスを降りる所であった。まさに瞬間移動した感覚で、バスを降りても方向感覚を喪失していて、しばらくどっちに向かうべきかわからない状態であった。

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河童橋を前にみて梓川沿いを歩き始める
 5時30分少し前に出発。川沿いに出て、方向感覚を取り戻しながら上流に向かって歩く。天気が良い筈が雲は低く、しばらくすると雨がパラパラ降ってくる。ハイカー達はレインウェアを着たり、傘をさしたりして歩いていく。私は本日快晴を信じて疑わないので、すぐに止むだろうと黙々と歩いた。明神館を過ぎたあたりで、濡れが酷くなってきたのでレイン上とザックカバーを装着。

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徳沢園キャンプ場あたり
 徳沢園あたりでは空も明るくなって来たので、そろそろ止むかと思いきや、横尾に向けて進めど進めど雨は止まない。ただ、小雨で無風、更に樹林帯を歩いているので、レイン下は履かなくても問題ないレベルである。

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小雨の中、横尾山荘前通過
 7時30分頃横尾山荘を通過。ここからは登山道になる。7~8割は涸沢に向かうハイカーのようで、ここから先は前後の見える範囲に人は居なくなる。空は明るくなっている気がするが、なかなか雨はやまない。「やはり高山だから雲が残ってしまうんだな」と自分で都合よく納得して先へ進む。

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一ノ俣
 遠景はガスが掛かっていて、当然に槍見河原でも槍ヶ岳は見られず。先に進んで高度を上げ、雲を突き抜ければ青空があるのだろうと思い込み、黙々と進む。この天気なので暑さ対策は不要で助かった。

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槍沢ロッヂ
 8時40分頃槍沢ロッヂ到着。丁度、宿泊者がグループが幾つか出発するところであったので、ここは素通りしてババ平で一息つくことにした。

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 9時過ぎにババ平に到着。道中で雨が止んだと思う瞬間は何度もあったが、しばらくするとすぐにまた降り始めるの繰り返し。このころになると、さすがに晴れるというのはただの願望で、天気予報は間違いであるような気がして来た。なんてこった。またもや修行に来るような感じになってしまったのか……と気持ちも落ち込んで歩くペースも落ちていった。

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水俣乗越分岐を過ぎて大曲方面
 水俣乗越分岐を過ぎると坂が急になってくる。途中、どうしても水の中に足を入れざる得ない渡渉ポイントがあり、両足は完全に水没した(復路は大丈夫だったので、雨による増水のせいかと)。履いているのはローカットのトレランシューズで防水性能皆無なのだが、ミドルカットの防水機能ありのハイキングシューズならば水没は免れたかもしれない。そういえば山登りを始めたころは、ノースフェイスのミドルカットのGORE-TEXハイキングシューズを履いていたことを思い出し、その時は少し水の中に足を入れる渡渉ポイントも大丈夫だったような。

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天狗原分岐
 基本はガスの中、小雨の中を進む。天狗原分岐に着いても前方は、ぼんやりと霞の中。でも空は明るくなっているようなと振り返ると、来た道は明らかに空が明るくなっている。

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天狗原分岐の先で振り返る
 もしかすると雨雲と一緒に歩いている状況になっているのでは?雨と一緒にこのまま進んで、雨の中のテント設営は絶対避けたいところだ。ババ平からペースを落としたが、もっともっと歩くペースを落とすことにする。雨雲をやり過ごし、雨が止んだ頃にテント場に着くといいなという作戦だ。

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グリーンバンドあたりを望む
 最後の渡渉地点を超えたあたりでは、レインを脱いでも大丈夫な位に雨はおさまってきた。水俣乗越分岐からは上から降りてくるハイカーとすれ違うことが多くなる。72歳になって初めての槍ヶ岳に、しかも独りで来られたというハイカーもおられた。昨日はよい天気だったと…………。

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殺生ヒュッテ
 11時45分頃殺生ヒュッテに到着。テント場受付してテントを設営。5張りほどのテントしか張られておらず、石の少ない良い場所に設営出来た。この時は頭の片隅にも思い浮かばなかったが、この時間であったら槍ヶ岳山荘にもテント設営出来たかもしれない。

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テント場から槍沢方面
 雨は止んだが相変わらず視界は不良で槍ヶ岳がすぐそこにあるはずが何も見えない。風も出て来たので、お昼前後の登頂は諦める。とりあえず、殺生ヒュッテで牛丼を食べた。

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テント場
 テントに戻り、山荘で買った缶ビールとかっぱえびせんを食べて昼寝する。このぐうたらな感じは最高だ。16時頃起きて外を確認。夕方天気が良くなっていれば、登ろうかと思ったが槍は相変わらず霧の中で、この日の登頂は諦め、明日の天気に掛けることにした。

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1日目ルート