第7回奥三河パワートレイル
7th OKUMIKAWA POWER TRAIL 2022.4.10
花が咲き乱れる小松集落をいく
過去2回リタイアしていて、いつかは完走してリベンジを果たしたいと思ってたこのレース。先延ばししていては、どんどんとリベンジ確率が減るような、いや確実に減ってくので今回エントリー。いまだコロナ禍で色々と制限がある中(直前に4月7日に新城市で地震もあった)、運営の努力で開催されリベンジの機会を得ることが出来た。ありがたい。
1回目(2017年):熱中症でフラフラになり四谷千枚田エイドでリタイア。
2回目(2018年):膝痛で練習もできないまま出走。膝痛と熱中症気味で岩古谷山登山口でリタイア。
スタート前
当日の予想最高気温25℃……。この時期、暑さに慣れていない身体では熱中症になる予感しかしない。2017年挑戦時はまさにそれだった。熱中症対策としては、①積極的な水分補給。CP1までに500ml、CP2までに1000mlは最低限摂取。②CP2~CP3はとてもゆっくり進む。③早めのガスター10。
渋滞の茶臼山へ登る道
今回から大きなコース変更が2か所あり、「最初に茶臼山の向かいにある萩太郎山へ登って降りてから茶臼山に向かう」「ゴール地点が湯谷温泉から、鳳来寺参道下の旧門谷小学校に変更」それによってスタートからCP1まで距離がのびたが、CP5~FINISHまでの距離が短くなった。
過去の大会のリザルトから、13時間程度でFINISHするランナーの各区間所要時間を確認すると、START~CP1:1時間30分、CP1~CP2:2時間、CP2~CP3:1時間30分、CP3~CP4:3時間、CP4~CP5:2時間、CP5~FINISH:3時間
そこで私のCP到着の目標時刻はCP1:7時30分、CP2:9時30分、CP3:11時30分、CP4:14時30分、CP5:16時30分、FINISH:19時30分として制限時間一杯で完走する形。最初の区間でひと山登る山が増えるので+15分掛かると想定するが、過去の2大会では1時間15分位で通過してるので許容可能。一方で最後の区間は距離は短くなっているのでCP5を17時に出てもギリギリ間に合うかもしれない。そんな計画で臨んだ。
萩太郎山へ登る直登
青空の中スタート。最初のひと山増えるのがどの位影響があるのか不安なところだ。ランナーの流れに身を任せて走っていると……おかしい。私は方向音痴ではない筈だが向かっている方向が茶臼山だ。立ち止まってスマホで確認してると「間違えました、すいません」とう誘導員の言葉と共に先頭集団が引き返して来た。やっぱりそうか!引き返して来たランナーの向かう方向についていくと茶臼山へ登る方向に誘導されたようだ。後々考えてみると、このスタートから5分ほどで発生してしまったミスに対して、出来得る最善のリカバリー対応を運営が迅速に実施したのだと思われる。まさに神対応のレベルだ。
萩太郎山頂上付近を走る
茶臼山への道は渋滞。「まぁのんびり進もう。ひと山減ったし、最後の区間も短くなっている。悲願の完走に願ってもない追い風だ!」と思うと渋滞のイライラは皆無。ようやく茶臼山を降りて小型風車の所を通過して前方を見ると……萩太郎山へ登っている先頭集団が見えた。「なんだ……こっちの山も結局登らされるのか……。」さっきまでのラッキー気分がすっかり冷めて時間が気になりだす。
CP1:つぐ高原グリーンパーク(14.6km)
萩太郎山を登り終え小型風車の所まで降りてきた時点で時計を見ると6:57。距離はここまで6km。CP1の関門時間は8:00なので全然余裕がない。萩太郎山の方を見るとまだ登っているランナーもいる。間に合わないランナーも出てくるのでは?自分もCP1でTimeOverだと洒落にならないので先を急ぐ。先にアスファルト道路での登りの萩太郎山を行けば渋滞は少なかったが、先に茶臼山へ登ることにより渋滞が多く発生、その分時間が掛かったのだろう。
面ノ木風力発電所をいくトレイルランナー達
7:45頃CP1に到着。水500mlを補給して先を急ぐ。予定より15分遅れ。肝っ玉の小さい私は、その15分遅れを意識してしまい、頑張ってはいけない前半をまたまた頑張ってしまったようだ。
CP2:碁盤石山登山口(23.4km)
4年ぶりのコース。走るに連れて記憶が蘇る。風車のところ、MAGMAのエイドがあったところ、忘れていた記憶を呼び戻しながら走るのも中々新鮮だ。碁盤石山手前のスタッフから各CPの関門時間が15分ずつ延長されていることを知った。CP2碁盤石山登山口には9:15頃到着。よし!遅れは挽回した。水を補給して出発。
ここからは「ゆっくりゆっくり」を意識して進む………「あれ?ここは前の大会でCP2があった場所だ」と思い出して気がつく。「時計を見ると9:44。全然挽回していない!」。この事実にまたまた焦ってしまう。
美しくのどかな小松集落
タコウズ川に沿って進む林道。中々終わらない舗装区間に確信する。「間違いないな、舗装区間がかなり延長されている」。コースマップの林道を示す緑色の線の半分は赤色で記すべき舗装区間に変わっていて、地味ながら膝腰にダメージを蓄積させる上にきっと気温も上昇させていたのだろう。
CP3:小松長江老人憩の家(37.5km)
林道を途中で降りてタコウズ川を仮設橋で渡り、古道で小松集落を目指す。ここも急遽コース変更された区間だ。しかし息があがって坂を登って行けない。ヤバい熱中症の前兆だ。身体の不調に恐怖困惑しながら小松集落に出ると、そこは木々に花が咲き乱れる何とも美しい里であった。そんな景色を見ながら大会屈指のホスピタリティ溢れるCP3小松エイドには11時頃到着。時間は挽回したが、身体は明らかに熱中症一歩手前という感じだ。五平餅と甘酒を飲んで、出入り口の場所にあったかぶり水を念入りかぶる。身体が冷えてくれと願いながら。
CP4:四谷千枚田(47.2km)
岩古谷山までは何とか登った。そこから先は身体の血液が沸騰してしまい、登り坂ですぐに息が切れてしまう。何度も立ち止まりながら前へ前へ。今年も四谷千枚田で終わりなのかも。そんなことも思いながら、何とか14:30頃CP4四谷千枚田に到着。ゲートから冷たい水が滝にように落ちており、生き返る思いで浴びる。「○○!そんなに暑いか!頑張れよ」と入ってくるランナーを励ましている親父DJに励ましてもらう。
四谷千枚田のエイドを振り返る
先に進んで大丈夫なのだろうか?という思い半分でエイドを後にする。ここからは未知の区間だ。色々な方のブログを見ると「岩古谷山~鞍掛山」区間のような厳しい記述が無い。「きっと登るは登るけどアップダウンはそれほどでないんだろう」と期待する。しかしその期待は裏切られた。822mのピークまで急登。それが終わると宇連山手前まで悶絶するギザギザ区間。水を被ってビショビショになった上着も帽子も乾き切り身体が沸騰している。フラスコの水も被って必死に身体を冷やすが、何度も何度も急登の度に立ち止まる。さすがにもう駄目だ。宇連山手前で右折して平坦になっても走れない。後方からのランナーに抜かれる度に走り出すが、追いかける気持ちが全く湧いてこない。
CP5:棚山高原(54.3km)
すっかり疲れ切り、ここで止める気持ち半分でCP5棚山高原には16:50頃到着。小松、四谷と違い必要最低限のエイドだ。ここでリタイアしてもゴール会場まで運ばれるのも遅くなりそうだ。+15分延長もあるので間に合うかもしれないな、とりあえず先に進もうかな?決意らしい決意もなく、ただちょっとした気まぐれ程度で先に進むことを選択した。しばらく下り基調の平坦な道を進む。激下りが始まる所で遥か先に鳳来寺山が見えた。遠い……山は遠く見える。それを信じて歩を進める。
ゴール直後のFINISH地点 旧門谷小学校
300m下り鳳来寺山へ向けて登り返す。あたりは暗くなった。登りでは何度も息があがり立ち止まる。フラスコの水を浴びながら黙々と歩を進める。所々にいるコースのスタッフも疲れ切っている。長時間の山中での誘導、本当に頭が下がる思いだ。登りながら何度も諦めながらも、ようやく18時50分頃に鳳来寺山山頂を通過。ここに来て初めて完走が見えた。ここからすぐに参道の階段があると思いきや、しばらく山道を走ったあと階段となる。階段を慎重にヒタヒタと降りる。標高も下がったせいか身体から汗が噴き出してくる。こんなに汗が出てくるのはスタート直後以来ではないか?階段が終わりあとはゴールまでもう少し、汗が出たせいか身体が軽くなり、先ほどまでの状況が嘘のように苦も無く走って行ける。19時30分少し前、無事に何とかFINISH地点にたどり着き、3回目でようやく初めて完走となった。
装備
種別 | 品名 | メーカー |
上 | ラミースピンドライジップ | ファイントラック |
下 | Swallowtail Short | THE NORTH FACE |
インスピレーションゲイター | C3fit | |
腕 | スカイトレイルアームガード | メスカリート |
防風上着 | EXライトウインド ジャケット | モンベル |
雨具 | トレントフライヤージャケット | モンベル |
防寒上 | ジオラインLS LW | モンベル |
防寒下 | パフォーマンスサポートタイツ | UNIQLO |
手袋 | LIGHT TREKKING FINGERLESS GLOVE | Berghaus |
帽子 | アルファドライキャップ | THE NORTH FACE |
夜間帽子 | BUFFもどきフロストバイト参加賞 | ? |
ゼッケンベルト | RACEMATE | BIKERIBBON |
靴下 | tabioレーシングラン5本指 | Tabio |
シューズ | TRAILROC285 | INOV8 |
バック | AK Mountain Vest 3.0 | Ultimate Direction |
ヘッドライト | TH-031D | ジェントス |
ハンドライト | パトリオ6 GP-6BK | ジェントス |
背面灯 | チカチカライト | TW |
救急セット | 救急セット一式 | ドイター他 |
腕時計 | MZ-500 | EPSON |
反省
・何度も諦めかけたが完走出来た。この経験は大きい。
・熱中症対策は身体の内側と外側か?
内:水分補給、早めの胃薬、汗をかかせるサプリ?
外:水をかぶる、涼しい服装、冷感タオル等
総合:事前にペースを落とす
・経口補水液パウダーの味に飽きた→2種類用意する