登っても走っても変われない

山登りやランニングの趣味を書き留めておき、老後、思い出に浸る為の備忘録

KAI69 2022年

KAI69 2022

快晴のスタート会場
 コロナ禍あたりから山に行く毎に感じているのが、「いつまでも山をせわしなく走っている場合ではないな、もう若くないから、これからはゆっくりと密度を濃く味わう方向へシフトをして行かねば。」「でもやっぱり100マイルレースは完走して老後の思い出にしたい。」
しかし、テント泊ばかりしている間にITRAポイントも消えていき、最も完走出来る可能性が高そうなUTMFには抽選エントリーさえ出来ず。慌ててポイントを会得するために、今年は積極的にレースに参加を始めている中、奥三河パワートレイルを完走出来なかった場合に備え、ITRAポイントを得る為に保険的にエントリーしたのがこのレースであった。


START:富士急ハイランド
 前日受付をして都留市内で宿泊。睡眠十分の筈でスタート会場へ向かう。本日の予想最高気温27℃…………。暑さに殺られて熱中症気味の状態で、まるで寿命を削るかのように山を登るのはもうコリゴリだ。奥三河パワートレイルの後、筋肉痛は3日ほどで治ったが体調がなかなか回復せず、2週間たったこの日も完全に回復していないような気がする。KAI69、かなり余裕のある緩い関門時間の設定なので、とにかく富士山を見て楽しみながらゆっくり走る、競争とは無縁な最後方の方からスタートしてのんびり行こう!というのが今日の作戦。


スタート直後の林道
 快晴の中、富士山が正面に綺麗に見える。UTMF関連の大会は2015年STY、2019年UTMFと今回は3回目(UTMFは2016年からエントリーしているが、1回しか抽選を通過していない)。過去2回は悪天候だったので、今回はようやく綺麗な富士山をみながら走ることが出来る。


綺麗な桜(富士人材開発センター内)
 11時スタート。最後方から粘りに粘って、一番最後に計測シート通過成功。しばらくは歩こうと思って林道を歩いていると、後ろからスイーパーが走って来るので抜かれないように走りを混ぜる。アスファルト道路に出てからはゆっくりと走り始めた。KAIのランナーは大方先に行っているので、周りは水色ゼッケンのUTMFのランナー達が7割くらい。それにしても暑い。まともに走っていたら今回も熱中症になりそうだ。


快晴の富士山
 富士山をみると何故か心が、気持ちが昂る。昨年は久々に富士山を登ったことを思い出しながら富士山を眺める。遠くから見ると良くあんなところを登れるよなぁと思ってしまう。


K1:忍野(19.2km)
 14時頃K1:忍野へ到着。早速水を1リットル補給。水の消費が激しくて水のリザーバーが無くなり掛けているというアナウンスがされていた。私は無くなる前に水を補給。胃薬を飲んで先に向かう。エイドを出る時に水のリザーバーが到着した所であった。


大平山からの富士山
 ひたひたと歩きながら登り、平坦になればゆっくりと走るという感じで淡々と進む。20kmちょっとしか来ていない私と同じように115kmを走ってきたUTMFのランナーも淡々と進んでいる。UTMFのこの辺りのレンジの人達はすごい人達ばかりなのか?


平尾山への登り
 所々嫌な登りがあるが、ぬかるんでツルツルになっていなくて助かった。大平山、平尾山から見る富士山も素晴らしい。富士山周辺は昼に比べて雲が多くなって来た。


K2:山中湖きらら(28.1km)
 16時少し前にK2:山中湖きららに到着。大勢のランナーと私的サポーターで賑わっている。ここからは厳しいとと思われる区間。明神山~石割山のルートは初めて通る区間で楽しみだ。


明神山への登り
 さすがに30km過ぎるて来ると、この登りも中々簡単に登って行けない……。でも周りは7割はUTMFランナー。既に120kmを走ってきているのに黙々と登っている。30km程度の私が泣き言を言うなんて、まったくおこがましいので、私も無言で耐えて登る。


高指山からの富士山
 明神山からの尾根は、前半は気持ち良くて走りやすい尾根。山伏峠に近づくと、所々痩せ尾根とちょっとした岩場がある。山伏峠を過ぎたあたりで、丁度よい切り株が空いたのでヘッドライトの他にハンドライトも準備。寒くなって来たのでアームガードを装備。ウィンドブレーカーもすぐに羽織れるような場所に収納。石割山を過ぎてようやく下りになる。UTMFの一部ランナーの下りの速いこと速いこと。やっぱり、このあたりのレンジを走る人達はレベルが高いのかもしれないなと再び思う。


K3:二十曲峠(41.7km)
 19時半頃、K3:二十曲峠に到着。クリームパン、コーラを頂く。更に暖かいコーヒーを飲んでゆっくりする。動いていると寒くは感じないが、止まって10分も過ぎてくると寒くなるので、仕方なく飲みかけのコーヒーを片手に出発。杓子山手前の岩場で何度か渋滞するも、それがほどよい休憩になって助かった。 


杓子山からの夜景
 21時45分頃杓子山山頂へ到着。夜景が素晴らしい。また遠くで花火の音がする。河口湖の方からか?杓子山からの所々の激下りでは、何度か滑って転びそうになる。土に溶け込んで良く見えない木の根や、泥をかぶっている土嚢が良く滑る。それはそれで周りにランナーと注意しながら、転びあいながら楽しく進めた。杓子山からの激下りを終えると空腹感を感じたので、林道に出てからジェルを2袋摂取。しばらく走っていると、何故か睡魔がやって来てしまった。


K4:富士吉田(53.9km)
 23時半ごろ、K4:富士吉田に到着。吉田うどんを頂くが、座って食べていると眠気がきてしまい、あまり食が進まない。眠い時はコーヒーだと思い、コーヒーを飲んだのだが……結果的にまるで効かなかった。
ここにはストーブのある仮眠所があり、この時間は空いていた。後で冷静に考えてみると、まったく急いでいる訳ではないので、ここで15分でも20分でも寝れば良かったのだと思う。


ゴール地点(69.4km)
 コーヒー飲んでも睡魔は撃退できず、平坦で走れるところはまだ良かったが、山道に入り登りになって歩き出すと完全に睡魔の餌食となった。一晩超えて二晩目なのに、黙々と登るUTMFランナー達に対して合わせる顔もないというか、おこがましいというか、情けないことだが、とうとう睡魔に屈服、道端に座って10~15分程ウトウトするを2回ほど繰り返す羽目に……。ウトウトしていると「誰かあそこで寝ているぞ!」という声も聞こえた。きっと『なんだ、KAIのランナーじゃないか、よえ~な』とUTMFランナー達に思われていたに違いない。ようやく尾根に出て走れるようになって徐々に睡魔は消えていったが、眠気と同時に元気さも消えていた。最後のひと山に思わぬ苦労をしたが、力なくもなんとか最後の尾根を下り、3時過ぎに無事に富士急ハイランドへ帰ってくることが出来た。

装備

種別 品名 メーカー
ラミースピンドライジップ ファイントラック
Swallowtail Short THE NORTH FACE
インスピレーションゲイター C3fit
スカイトレイルアームガード メスカリート
防風上着 EXライトウインド ジャケット モンベル
雨具上 トレントフライヤージャケット モンベル
雨具下 ピークシェルパンツ モンベル
防寒上 ライトシェルジャケット モンベル
防寒下 パフォーマンスサポートタイツ UNIQLO
手袋 ダイソー100均DIYコーナー ダイソー
帽子 アルファドライキャップ THE NORTH FACE
防寒帽子 アクリルCAP 百均
夜間帽子 BUFFもどきフロストバイト参加賞
ゼッケンベルト RACEMATE BIKERIBBON
靴下 tabioレーシングラン5本指 Tabio
バック Zygos2.5 UltrAspire
シューズ INFERNO XLITE 2.0 TECNICA
ヘッドライト H7R.2 LEDLENSER
ハンドライト パトリオ6 GP-6BK ジェントス
背面灯 チカチカライト TW
救急セット 救急セット一式 ドイター他
腕時計 MZ-500 EPSON

反省
・久しぶりに睡魔の虜となった。歩かざる得ない登りの眠気対策を考えねば。
・ペースがペースだけに、熱中症対策は概ねうまくいったと思う。