登っても走っても変われない

山登りやランニングの趣味を書き留めておき、老後、思い出に浸る為の備忘録

信越五岳トレイルランニングレース 2019 100mile その①

SHINETSU FIVE MOUNTAINS TRAIL 2019 100mile 2019/09/14~16
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スタート会場からの斑尾山
 渋滞に巻き込まれないように14日早朝に東京を出て、途中で松代、上田で100名城を攻略しながら会場に到着したのは13時少し前であった。荷物検査を受けて受付。最近雨に降られる大会が続いたが、今回は抜群の快晴だ。UTMFが途中で終わってしまったので勢いでエントリーしてしまったこの大会、110kmの部は大人気で過去に何回かクリック競争で敗れている。100mileは参加資格があるのでクリック競争することなくエントリー完了。はたして完走できるのか?正直5分5分かなと思っていた。完走出来ないにしろ、今回、怪我などを抜きにして、自分で途中で「止める」と言わないように行ける所まで行こうというのが自分に果たしたルールであった。14時からのブリーフィングは、人数が多すぎて会場に入れないかも?とうことで外でやったが、思いのほか100mileの選手が少なかった。

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ブリーフィング
 大会プロデューサーの石川さん曰く、今夜も明日も気温も高くなるから暑さ対策が必要とのこと。暑さ対策の一番の対策はペースを抑えることだと。まさにその通りなんだろうと納得。抑えめで行こうと心に決めた。 

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スタート地点
 斑尾高原ホテル近辺の指定駐車場で着替えと準備をして、スタート会場まで下りて来て荷物預けをしようとすると、荷物預けは斑尾高原ホテルだとのこと。重い荷物を持ったままゲレンデを汗だくで往復する羽目になった。最終案内をしっかり読まない私が悪いのだけれど、今回が初めての人には中々わからないことが多いと思う。

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ウェルカムパーティー開催中のスタート会場(レストランハイジ)
 マイカー組の会場間と宿泊施設間の移動についても、わかりにくい点のひとつかと。これは参加者は宿泊必須となっていることも影響しているのだろう。この大会はスタート会場とゴール会場は別々のワンウェイコース。これは100mileも100kmも同じである。マイカーで独りで来た場合はスタート会場近くの指定駐車場に停めることになる(100mileは斑尾高原ホテル近く、110kmはレストランハイジ)。ゴールした場合、リタイアした場合もゴール会場に運ばれるのだが、そこから無料送迎バスが宿泊施設のある斑尾高原または妙高高原まで出ている。私はゴール会場から妙高高原行のバスを利用したので、宿泊後に自家用車にたどり着くまでは下記の通りとなった。
◆ゴール会場→妙高高原行バス→妙高宿泊施設→(出たくなくても)表彰式(赤倉体育館まで送迎あり)→斑尾高原行バス(事前予約)→自家用車
さっさと帰りたい人は、下記のパターンもありなのを途中で気づいた。
◆ゴール会場→斑尾高原行バス→自家用車→運転して妙高宿泊施設→(出たければ)表彰式(赤倉体育館まで運転)→適当に帰宅

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スタート直前
 ウェルカムパーティーに参加していた110kmランナー達に見送られて、日も暮れた18時30分にスタート。スタートして最初はスタート会場の斑尾高原スキー場のゲレンデ周りを進む。

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斑尾スキー場ゲレンデ通過 2kmあたり
 スタートして2kmほどで再びスタート会場が見下ろせるゲレンデの中腹を通過。そこには多くの応援が待っていた。
そのあと林道やアップダウンの少ないトレイルを走る。周りのペースは速い。所々道を譲って自分の息の落ち着くペースに落とした。あとでラップを見て考えると、どうも普通のペースについていけなかったようだ。その時は何か身体が重いような位は感じていたが………

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菅川エイド
 2時間と少しで菅川エイドに到着。水を500ml補給して斑尾山の登りに入った。でも何故か登っていけない。すぐに息が切れてしまう。登りのギアにギアチェンジできていない感じだ。たまにあることなので、焦るなと自分に言い聞かせて、ところどころ立ち止まって後続のランナーに道を譲りながら登っていく。汗だくになりながら山頂へ到着。

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斑尾山
 しかし下りになっても身体は重いまま。むしろ下りこそ身体の重さが体感できる。しかもなんでもない下りでバランスを崩して転んでしまう。私はあまり転ばない人で(下りを攻めきれない人であるとも言える)、転んだとしても、コースが雨で滑り台化したり、レース後半に見落とした木の根に引っかかったりした時くらいである。(下りを攻める勇気のない私は)ただバランスを崩して転ぶなんてあまり記憶がない。

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バンフ(22km)
 身体が重いままバンフのエイドに到着して水分補給して先を急ぐ。この時は真ん中あたりの順位にいるかと思っていたが、あとで確認すると後ろから100位くらいの後方に位置していた。それだけ周りについていけなかったのだ。
パンフを過ぎると気持ちの良い平坦なシングルトラックとなる。ぬかるみや滑る板などあるので気を抜けないが、力が出ない中、なんとか前の人についていこうと耐える。そしてまたもや、平坦な草むらで足がもつれて転んでしまった。近くにあったベンチに腰を降ろして怪我がないか確認しつつ、何かおかしいと思った。力が出ないのでジェルを多めに摂取してみた。

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赤池エイド(36km)
 しばらく平坦な道を行き、30kmあたりの毛無山の尾根に登るところで、あまりの身体の重さと辛さに、ここでメガシャキ投入を決断。そんな予感はしていたが、いつものように劇的な変化が訪れない。それでも何とか赤岩エイドの手前あたりから、背中に感じる身体の重さが軽減されて身体が動くようになった。赤岩エイドには24時30分頃到着した。何かを口にして5分ほどでエイドを出る。そこから袴岳までの登りがしつこい。とうとうその途中でメガシャキ効果も消えて眠気が襲ってきた。すかさず、カフェイン錠を飲む。今回はカフェイン錠をしっかり持ってきた。アパと黒姫で受け取れるドロップバックにもメガシャキを1本ずつ忍ばせてある。

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第1関門アパリゾート上越妙高(55km)
 しつこい登りを終え、ようやく下りの兼俣林道に入り気持ちよく走れるかと思いきや、背中に重いものを載せられた感じがして、3kmほど行ったところで走れなくなる。なんなんだろう?下りなのに走れない。エネルギー切れかとジェルを飲むが一向に改善されない。走れなくなると眠くなる。仕方なくもう一錠カフェイン錠を飲む。まだ42~3kmで4分の1しか来ていないのにこの有様な現実に目を向けた時、ここで初めて完走できないのでは?という気がしてきた。それでも何とか走りを混ぜて、ふらふらになって川沿いまで降りてきた。そこからしばらく行くと再び神社の階段を登って山に入る。再びしつこい登りに難儀する。身体が重いせいで登りが異様に長く感じる。いつになったら登りが終わるんだろうか?いやもう終わらないのかも?気持ちはどんどん弱気になっていく。
永遠とも思えた登りが終わり、アバに向けての下りになるが、もはやものすごく遅いペースでしか走れない。たしかに熱が身体にこもっている感じもするが、熱中症や脱水気味の時に感じる頭痛はない。どうも身体が上手に体温調節出来ていない感じがする。身体だけではなく心も重くなって、朝4時過ぎに第1関門のアパリゾート上越妙高に到着した。