登っても走っても変われない

山登りやランニングの趣味を書き留めておき、老後、思い出に浸る為の備忘録

OSJ奥久慈トレイルレース 2018 <当日編>

OSJ OKUJI 2018 2018/06/03

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スタート地点:袋田第1駐車場

スタート~第1関門
 快晴だ。昨夜は袋田第2駐車場に車を停めて車中泊。夜はひんやりして寒さも感じた。加えて私の車はあまり大きくないので寝る姿勢が旨く取れず、よく寝付けなかった。着替えてスタートに地点に並ぶ。今日は最後方からとは言っていられなかったが、5時ごろについた時にはかなりの人が並んでいた。並んだところは全体の半分くらいの位置であろうか?今日は是が非でもここに戻ってこなくてはならない。
5時30分になり、合図もカウントダウンも何もなくスタート。みんな、もの凄い勢いで走っていく。中盤あたりでも4分/kmくらいか。息があがらない程度についていく。坂道が急になり歩きも所々交えながらトレイルに入る。いきなり大量の汗をかいた。激坂で渋滞しながら月居山を通過、男体山にむけて尾根づたいのトレイルをゆく。序盤はところどころ渋滞する。調子が悪いのか良いのかわからないが、頑張りすぎないように歩を進める。昨年は湯沢峡で力尽きた感じであった。湯沢峡についたときに力が余っていないと、きっと12時までに竜神大吊橋にたどり着けない。男体山に向かう道から一旦離れ持方の方角へ。ロードに出た後、すぐに白木山へ向けてのトレイルにはいる。かなりの急登でロープをつかみ必死に登る。記憶から消えていたが、登りながらこの坂を思い出した。酷い登りだ!白木山の頂上を経て、下りのトレイルをおりる。爪が割れたところが完治していないので、スピードを出せない。何人かに抜かれる。

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第1関門 持方

第1関門~湯沢峡
 ロードに出てしばらく走ると第1関門持方に7時45分頃到着。昨年より7分位速いペースのようだ。ここまで水分は500ml消費。すぐに補充して先を急ぐ。それにしても今回はかなりの発汗だ。最近は汗が出なくて身体に熱がこもる傾向に陥ることが多かったが、今回は何しろ汗が沢山でる。ザックの背中に接触する部分はビショビショだ。無理して速い人についていかないで、同じようなペースの集団を見つけて、それについていくようにする。速い人には抜かされていくが、ここで頑張ると去年と同じになると思いマイペースを刻む。意外とあっさりと男体山を通過。

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男体山 山頂 (となりの大きい看板は去年あったかなぁ?)

 男体山から激下りがある。足の爪が割れている原因もあるが、何故か上手に坂を下りられない。彩の国で足の甲と指を痛めて痛みに耐えながら坂を下りた癖がついてしまったのだろうか?今回、私の位置で走っている人達の中で、確実に私が一番坂を下りるのが下手だったような気がする。大切なコツを忘却してしまったかのようだ。トレランを初めた当初は下り坂が楽しくてしょうがなかったが、年のせいであろうか、最近は怪我が長引くのであまり下り坂を頑張らなくなってきたことは確かであるが、それにしても今回は超遅かった。
 湯沢峡までアップダウンが続くが、昨年の記憶に無かった意外に走れる区間もあったりした。「このピークで終わるはずがないな?いやいや、まだまだピークの二つや三つはありそうだ」などと覚悟してい進んでいたので、今年は心は折れることはなかった(昨年は心が折れた)。ようやくこの難所を超えてロードに出る。この区間で750ml位の水分を消費した。エイドまでのロードを走りながら中途半端に残った水分をがぶ飲みする。湯沢峡エイドには、おおよそ9時35分頃到着した。
 
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湯沢峡エイド

地獄の「湯沢峡~第2関門竜神大吊橋」

 水分を満タンにして、少しでも下りが速くならないかと靴の紐を締めなおしてから出発する。昨年は座り込んだらしばらくの間立ち上がれなかった。今年はそんなことはないが、明らかに疲れているのを感じる。少しの間ロードの登りを行く。汗がダラダラ流れ落ちる。先ほど水分をがぶ飲みしたせいか横下腹がキュッと痛む。トレイルに入りキツイ坂を登る。何か変だ。息があがってしまう。やばい!力が入らない………もしかしたらエネルギー切れかも?何とか山を越え集落に出る。アスファルトの道に出た所で座り込み、とりあえずカロリーメイトを口に入れ水で流し込む。そうだ、去年はここで大の字になって伸びていたんだ。嫌な記憶が蘇る。座っている時間は勿体ないので先を急ぐが、相変わらず力が入らなくて坂が登れない。すぐに息があがってしまう。加えて下り坂は前腿に力が入らなくなり踏ん張れず、更に遅くなり抜かされまくる。先ほど食べたカロリーメイトがエネルギーに変われば、この状況から脱出出来ると信じて進むが一向に好転しない。フラフラになりながら二つの沢を超えた。カロリーメイトまったく効かん!そこで今度はSOY JOYを取り出してムシャムシャ食べて水で胃に流し込む。亀ヶ淵あたりでは下りも走れない有様だったが、ようやくロードに出た。走らなくては!と思うが最初の間は登り基調でとても走れない。ゴールまでの道のりを考えた時、全く完走できる気がしない。ロードの登りで座り込んで今度はジェルを胃に流し込む。ジェルを飲んだ後も中々立ちあがれなかったが、若いかっこいいランナーに「頑張りましょう!」と声を掛けられて、ようやく我に返る。なんとかそのランナーについていく。このとき頭の中では何も考えられない状況であった。ようやく竜神大吊橋の直下まで来たが、吊橋への登りの階段が全然登れない。いったい何分掛かったのだろう?

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階段を登り切ったところ

 ようやく階段を登り切ったとき、12時の鐘が鳴った。早く第2関門を通過せねばという気持ちだけで吊橋を必死に走った。12時ちょっと過ぎに第2関門通過。アナウンスで名前を呼ばれた。ただ機械的にほとんど空になった水分を満タンにして先を急ぐ。湯沢峡では竜神大吊橋まで行ったら、自販機でコーラを買って飲もうと思っていたことも全然忘れていた。

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第2関門エイド

 階段を降りて第2駐車場の先がトレイルの入口。その手前にトイレがあったので、そういえば今日初めてのトイレに入る。そこで顔面蒼白となった。
血尿だ。それも結構赤に近い朱色。完璧にビビってしまった。力が入らない原因はこれなのか?血尿が出たのを見なかったことにしてなのか、無意識にトイレを出て矢印の方向に向かいトレイルに入る。しかし歩きながら200m程進んだところで心が完璧に折れてしまった。
そのあとはトボトボとロード伝いに第2関門に戻り、12時20分頃スタッフにリタイアを告げた。その脇を、まだ諦めないランナーが次々とゴールを目指して進んでいく・・・・・
私の今年の奥久慈トレイルは、去年同様、ゴールまでの思い出を刻むことは出来なかった。