登っても走っても変われない

山登りやランニングの趣味を書き留めておき、老後、思い出に浸る為の備忘録

第3回トレニックワールド100mile & 100km in 彩の国 <North編>

TW100km  2018/05/19-20

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ニューサンピア越生:スタート直後

 完走できるか?不安な前日を過ごしたが、「まぁ何とかなるだろう」というポジティブな心というか楽観的な気持ちで家を出る。越生駅から無料シャトルバスに乗り、会場には7時ちょっと前に到着。丁度、屈強な100マイル選手達がスタートしたところ。いつの日か彩の国100マイルに出場して完走出来たらいいなと思いながら見送る。(その日は相当に遠いことを思い知らされましたが……)
受付を済ませ、時間は十分あるので体育館でゆっくり準備する。そう体育館といえば、ハ〇〇ネのように大きなシートで広大な場所を確保している人が沢山いるかと思ったが、そのような人はホンの極一部で良かった。
 8:45から開会式。完走率をあげてください!とのこと。そして9時になりスタート!今回は394名のランナーが100kmの部に出走した。距離が長いので急いでもしょうがないので、私は一番後ろから数番目でゲートを通過する。まずは、余力を残してここに戻ってくること。最悪、身体に余力はなくとも、心には余力を残して!

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雨乞山へのトレイルでの渋滞

 ロードを抜け、雨乞山へ登るトレイルに入る。ところどころ渋滞するが、全然許容範囲。参加者400名という人数が妥当なのだろう。水分は1リットル。近くの薬局で買った無名品の経口補水液(不味かった)と麦茶を500ml。基本寒がりの私は、今まではファイントラックやノースフェイスのドライウェアを着ていたが、熱中症対策でNorthコースではジップTシャツ1枚でのぞむ。程よく汗が欠けて、涼しくでよい感じ。とはいえ、段々と気温が上がってくるのと朝方の雨の影響か蒸し暑く、身体はそれほど好調とは感じられない。

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くぬぎ山体験交流館エイド(12.8km地点)

 最後の方からスタートした割には、あまり人を抜かしていないので順位は後ろの方のまま「くぬぎ山体験交流館エイド」に11:20頃到着。タイムは想定通りだが、なにか疲れた感じがする。クリームパンとアンパンを食べて先に進むが、このすぐ先で300mほどロストしてしまった。運よく早めに気づいて元の道に引き返したが、その時にそこで出くわしたランナーには「こいつ用を足しに行ったな?」と思われてしまったのかも知れない。
この大会は要所要所に案内はあるが、自分で地図を見てコースを判断する能力も必要だ。必須装備に地図もある。おかしいな?と思ったら立ち止まって地図をみる。スマホで確認する。山へ入るのには基本的なことだ。親切に手厚い案内がされているレースも多いが、それはランナー達が走ることに集中出来る為の主催者側の配慮であり、それに対して感謝はしなくてはならないが、それを当たり前(標準)だと思ってはいけないのではないかと思う。

 

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慈光寺エイド(18.9㎞地点)

 境内への急階段を上登って、慈光寺エイドに12時20分頃到着。まだ20㎞も来ていないのに太腿の筋肉が張っている。間違いなく山登りしていない影響だ。これから皆が口を揃えて言う、Northコースの大ボス笠山へ向かう。私は白石峠の方から堂平山へは登ったことがあるが笠山へは登ったことがなかった。林道っぽい道を過ぎて笠山の登山口へ。そこからの急登は文字通りフラフラになった。なんていう登りだ!息があがらないペースを心掛けるが足の筋肉が悲鳴をあげる。やっと神社まで登りきって地図をみると、また少し下って堂平山へ登り返すことがわかり心が沈む。

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笠山山頂
 神社から少し先が山頂だった。

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堂平キャンプ場エイド(28.7㎞地点)

 力を使い切った感じで堂平キャンプ場エイドに15時15分頃到着。スパゲティを良く咀嚼しながら食べる。食欲もそれほど湧かないが食べられる。どこまで食べることができるか?この時点で不安になったのを覚えている。ここでは20分位ゆっくりと休んだ。ここまでは想定タイムであったが、ここから遅れていくことになる。

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堂平山山頂
 
 とてもよい天気で気持ちいい山頂。ハイキングで来たなら楽しそう。今はトレラン。既に笠山のせいで地獄が始まっている。行く先に、これから向かう大野峠のパラグライダー滑走場が遠くに見える。あそこまで行くのか?それを考えると暗い気持ちになる。この大会では「山は遠くに見える」「街の灯りは近くに見える」を実感した。大野峠を通過して、エイドのある飯森峠を目指すがなかなか到着しない。ツツジ山ってこんなに遠かったかな?気持ちが後ろ向きだから距離が相当長く感じる。ツツジ山に到着すると、とうとうベンチに座りこんでしまった。身体が一杯一杯になってしまった瞬間、36㎞位であろうか。今の実力はこんなものなのだろうと情けなく思いながら、何か口に入れなくてはと粉飴ジェルを飲んだ。 

 

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飯盛峠エイドを出た所からエイド方面を撮影 (39.1km地点からちょっと先)

 フラフラになって飯森峠エイドに17時40分頃到着。疲れ切っていて写真を撮るのも忘れていた。何か固形物を食べなくてはと思うが食欲がない。それでも勇気を出してサンドイッチを手に取り食べると美味しい!まだまだ食べられることに安堵した。とりあえず、ニューサンピア越生に戻らなくては!何とか立ち上がり林道を下って数百メートルで写真を撮り忘れたことに気づき、とりあえず撮ったのが上の写真^^
 最初は林道を走り、途中から往路と合流したようだが往路に走った記憶がなかった。途中で暗くなって来て足元が見えなくなったのでライトを準備する。私は暗くて躓くようになって来ても、他の人はまだまだ見えるらしくガンガン走っている。飯森峠からはほとんど登りがなく、疲れていなかったら気持ちよく走れたに違いない。

 

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Northコースを終えて体育館の中(51㎞地点)

 余力を全く残せないで(T・T)、19時30分頃ニューサンピア越生に到着。到着したときにも飯森峠同様に写真を撮るのを忘れていた。でもカレーは食べられた。余力は残っていないが胃腸は死んではいないみたいだ。大分風も出てきて寒くなってきたので、体育館に入り、ゆっくりと着替えて休むことにする。身体に余力は無くなってしまったが、完走するという気持ちは幸いにも消えていなかった。それに大きな不安のひとつであった右ひざに痛みは無い。これは行ける!と感じた。しかし、これから更なる地獄を見るとも知らず・・・・・