登っても走っても変われない

山登りやランニングの趣味を書き留めておき、老後、思い出に浸る為の備忘録

🏔南八ヶ岳縦走1泊2日テント泊(観音平~編笠山~権現岳~赤岳~行者小屋往復) 1日目

南八ヶ岳 2020.8.29-30
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編笠山から権現岳、赤岳方面を望む
 土曜日に食い込みそうであった仕事が何とか金曜日のうちにかたづいたので、1泊だがテント泊をしょうと八ヶ岳へ向かうことにした。準備はしていなかったので帰宅後準備を行い、2時間程仮眠を取り、車で八ヶ岳山麓の観音平へ向かう。今回の行程は、一度も登っていない編笠山権現岳を経由して赤岳~横岳~硫黄岳まで行き、赤岳鉱泉でテント泊。翌日は、実はこれも登っていない阿弥陀岳を登ってから来た道を戻るという計画。初日は赤岳に着いた時点で時間が厳しければ阿弥陀岳へ向かい、二日目に硫黄岳をまわって戻る。という完璧な行程を立てたと思ったのだが………

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観音平から押手川へ向かう
 5時ごろ観音平へ到着。既に駐車場は満杯。駐車場入り口付近に路上駐車。5時15分頃出発した。天気は快晴のようだ。暑くなる前になるべく標高を稼ごうと、ひたひたと足を運んだ。

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雲海展望台の分岐
 最初はお茶500mlと水500mlを持ち、青年小屋で水を補給する計画。今回は水1リットルを含めてザックの重量は9.8kg。前回時より2kg程軽量化が出来た。あと1kgは削りたいと思っている。命を守るものは別として、なるべく使わないものを持たないようにしなくては。

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押手川先の急登
 押手川から先は急登となった。暑い。汗がタラタラと流れる。お茶500mlを飲み干し、モンベルのボトルに入れた水を飲もうとボトルを取ると。げっ!水が漏れている。どうもしっかりと蓋をしめていなかったようで、ザックを降ろした際に更に緩んで水が漏れていたようだ。半分以上無くなってしまっている!なってこった。最初は1.5リットル持って登り始めるつもりだったが、観音平に着いたときに案外涼しかったので、500ml分は車に置いてきてしまった。仕方がないので、ペースを落として耐える。

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編笠山頂上までの急登の途中で振り返る景色
 急登の中振り返ると絶景が!来てよかったと思える瞬間だ。暑くて喉が渇くけれど、山頂に着くまでは飲み干してしまわないように進む。

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編笠山山頂
 ようやく山頂に到着。中央道から眺める山に初めて登頂した。我慢していた水を飲み干す。

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編笠山から青年小屋を望む
 青年小屋の水場が枯れていたらどうしよう?と思いながら進んだのを覚えている。

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乙女の水
 チョロチョロとだけれどしっかりと水は出ていた。ボトルに2本に合計1リットル、更に空のペットボトルに500ml汲んで万全の体制だ。

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現れた鎖場
 次は権現岳。登っていくと鎖場があらわれた。10kgのザックを背負っての通行には細心の注意を払う。今まで日帰りやトレランの軽いザックばかり背負っていたので、重いザックを背負うスキルが足りていない。気をつけねば。

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ギボシ権現岳を望む
 思っていたより岩場が多い。所々鎖場や急登がある。ストックを畳もうかと迷ったが、ストックはそのままで進む。

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権現岳から進行方向
 権現岳に到着。着いた当初、周りは真っ白であった。ガスが晴れると素晴らし景色が広がるが、すぐにまた真っ白になってしまう。ガスが晴れた時の日差しは強いので、日焼け止めを塗りなおして先に進む。

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雲の中の赤岳方面
 キレット小屋経由での赤岳までのルートは今回が初めて。権現岳を出てすぐに噂に聞いた20mの源治ハシゴを降りる。ストックを畳もうかと迷ったがそのまま。これが大失敗。ストックが邪魔で思うように降りられなかった。帰りはストックをしまおう。

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キレット小屋
 かなり疲れて、今年は休業を決めたというキレット小屋に到着。身体がおかしい。喉がやたら乾くので水を飲むが、身体に吸収されてない感じだ。この兆候はヤバいので少し長めに休憩を取る。

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急登
 15分程休んで出発。20分も登るとフラフラになる。登りがきつい、すぐに息があがる。完全に身体がおかしい。うまく汗をかけていない。

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鉄梯子
 あの南斜面を登るのか?と、道中で恐れていたが、くさり場の連続、ときおりあらわれる鉄ハシゴ。かなり急登だ。鋭い日差しが身体に突き刺さる。南斜面で樹木もなく、日差しを遮るものは何もない。フラフラになり牛歩のようなスピードになる。頭を振ると確かな頭痛。この気だるさと息のあがり方。この状況は経験している。「奥三河パワートレイル」で岩古谷山の先の岩の上でのびていた時、「奥久慈トレイル」で湯沢峡の先で大の字になった時。どちらも熱中症でリタイアした、まさしくその時の身体の感じと一緒だ。

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(フラフラになり)赤岳を望む
 フラフラな上にこの急登。○のペンキを目印に進むが、こんなとこ大丈夫か?と思わせる箇所数箇所。そう思っていると、上からトレイルランナーが下りてくるのでコースは間違っていないようだ。横岳~赤岳間の鎖場と同じ位と考えていたが、赤岳南斜面は全然手強い。

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ようやく赤岳山頂
 30~40m登ってはゼイゼイする息を整えて身体を冷やそうと水を身体に掛ける。今思えば、下のロングタイツを脱いで、上着もシャツ1枚にすればよかったのだが、その時は思いもつかなかった。
ようやく、なんとか12時30分頃赤岳山頂に到着。

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眼下に見える赤岳展望荘
 予定では硫黄岳まで行こうと思っていたが、今はそこまで進む気力も体力も微塵もない。何処のルート(もはや二択)で行者小屋へ降りるかだけ考えた。北方面を見ると赤岳展望荘が見えた。あそこは営業している。そこでコーラを飲もう! 地蔵尾根で行者小屋に降りることにした。

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赤岳展望荘
 到着後すぐにマスクをして売店に行き、コーラ500円を購入。水を飲んでも身体が吸収していかない感じだったが、コーラは身体が求めているのか、身体に浸み込んでいく。コーラを飲んで20分程休み、出発。

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地蔵尾根から行者小屋
 身体にはまだフラフラ感。加えて重いザックを背負い慣れていないので安定感がない。そんな状態で、とんでもない急坂な記憶しかない地蔵尾根を慎重に慎重に下る。遠い。こんなに長かったか?

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行者小屋テント場
 14時過ぎにようやく行者小屋到着。小屋でテント受付。売店やっているのかと思ったが、人は16時には帰ったようで売店はなかった。ビールを飲みたかったがお預けだ。赤岳鉱泉まで行く気力は当然ない。この日はテント設営して食事をして寝た。夕方そこそこの雨が降ったが、テントの設営後で助かった。明日、観音平まで戻れるのか?この時は本気で心配していた。