登っても走っても変われない

山登りやランニングの趣味を書き留めておき、老後、思い出に浸る為の備忘録

第10回小江戸大江戸200K② 大江戸編

Coedo-Oedo 200km 10th 2020/2/22-23

f:id:nyamarun:20200223055738j:plain
ライトアップされた東京タワー
 蓮馨寺に到着後、あまり食欲が無かったがラーメンを食べて、上半身だけ着替える。ボディーシートで身体を拭くとひんやりして気分までリフレッシュした。少しお腹が重い感じがしたので、トイレに行ってから外に出る。すっかり外は寒くなっている。出かける時に、エイドのカウンターにカフェイン錠(Catalyst Natural Caffeine)が置いてあるのを発見!これは良いものを見つけたと4粒飲み、更に追加補給用に4粒頂いて8時半少し前に大江戸コースに足を踏み入れた。この時は、このカフェイン錠さえあれば睡魔の不安はすべて解決されるものと信じ込み、気分も軽やかであった。

f:id:nyamarun:20200222223726j:plain
英インターを越えて254号をいく
 新宿成願寺エイドまで36.6km。そこまでは果てしなく長い。とりあえず次のエイドまでの約1/3のところにある英インターを目指す。昨年はヘロヘロで歩いた並木区間も、疲れてはいるが今年は走って行ける。なんとか英ICに到着。今年は私設エイドも応援の看板も無かったが、新宿までは残り2/3だ。しかし、新座駅を過ぎてロヂャース前を通過するころに強烈な眠気が襲ってきた。カフェイン錠効かなかったのか?いやいや、小江戸終盤に眠気に襲われていた位だから、ここまでは十分効いていたのだろう。朝霞駐屯地のあたりでは、意識を失うような眠気に襲われ全く走れなくなってしまう。10分、15分でも眠れればと思うが、道端ではとても寒くて寝られない。

f:id:nyamarun:20200301174321p:plain
マクドナルド254和光店(ネットより拝借)
 歩いていて後方からのランナーに抜かされると一瞬目が覚めて走り始めるもすぐに眠くなって歩いてしまう。しばらくその繰り返し。すると国道の向かい側にマクドナルドの看板を発見した。もうあそこしかない!吸い込まれるようにマクドナルド(254和光店)に入った。コーラMサイズを頼み、1階の端のテーブルに座るとすぐに眠りに落ちた。ふとガヤガヤと人の騒めきで目が覚める。隣の席には若者が多数。会話からカラオケの帰りらしい。2階のフロアが清掃の為に閉鎖されて1階に流れてきたようだ。時間を見ると入店して1時間弱が過ぎていた。そろそろ行かねばと腰を上げると「落としてますよ」と若者の声が。椅子の上に手袋を忘れていたのを教えてくれて手渡してくれた。ありがとう!いい青年であった。

f:id:nyamarun:20200223023710j:plain
山手通りを彷徨う
 眠気は治まった。国道を横断してコースに戻る。コースは大江戸ナイトランのランナーの往来ですっかり賑やかになっていた。元気な大江戸ランナーについては行けないが、また走り続けることが出来るようになった。しかし走り始めてしばらくすると胃がムカムカして食欲が全くなくなってしまった。小江戸コースの暑さのせいか?慣れないカフェイン錠も胃に良くなかったのか?山手通りに入るとお腹が空いて力が出なくなり、歩き始めると再び睡魔が襲い掛かって来た。コンビニでメガシャキを買うが、今の胃の状態では戻してしまいそうで飲むことが出来ない。暖かいカフェオレをチビチビ飲み、眠さにフラフラしながらトボトボと歩いて3時頃成願寺エイドに到着した。

f:id:nyamarun:20200223041759j:plain
成願寺エイド(128.0km)
 エイドに入って鹿カレーを貰うが箸をつけられない。胃を何とかせねばとガスター10とムコスタ錠を飲んで椅子に座り1時間ほどウトウトした。薬が効いてきたのか胃のムカムカが収まり鹿カレーをゆっくりと食べることが出来た。少し休んでエイドを出た。エイドを出てから、都庁、代々木駅手前までは走れたが、そこから先はまた力が出なくなり、歩きが混ざってしまう。歩くと睡魔が襲ってくるので、先ほど買ったメガシャキを投入。効果はてき面で、六本木手前からまた走ることが出来るようになった。ライトアップされた綺麗な東京タワーを見上げ、皇居に来る頃にはすっかり夜が明けた。
f:id:nyamarun:20200223072217j:plain
小伝馬町ゲリラCP(146.1km)
 三越前では何かのドラマ(後で半沢直樹のドラマと判明)のロケが行われていた。写真撮影しようとすると怒られた。画面の端っこに場違いなランナーが写っていなければよいが……。小伝馬町のCPでピコピコタッチをする頃には空は明るく青くなり今日は快晴であることがわかった。
f:id:nyamarun:20200223075658j:plain
勝どき橋を渡る
 勝どき橋を渡る頃には胃の調子も全快。身体が何か食べ物を欲したので、橋を渡った先のセブンイレブンでサンドイッチを購入。ムシャムシャと食べながらもんじゃストリートを進む。お腹が満たされたせいか、清澄通りのあたりでは再び睡魔が襲い掛かって来た。なんてこった、夜がすっかり明けて、今まさに日差しがさしてこようとしているのに、まだ眠くなるのか?もうこれはゴールするまで睡魔と共存しなくてはならないか?とりあえず、蓮馨寺で手に入れたカフェイン錠4錠を飲んで先へ進む。もはや効いているのか効いていないのかわからない。

f:id:nyamarun:20200223092854j:plain
おしなりエイド(157.9km)
 9時過ぎにおしなりエイドに到着。スープに小さなおにぎりを入れて頂く。いつもここでは身体がとても暖まる。今日は天気は良いけど風がとても強いからとスタッフの方から情報を頂く。後ほど強いなんてものじゃないのを身をもって知ることになる。

f:id:nyamarun:20200223092901j:plain
スカイツリーを見上げる
 10時頃の浅草寺、心なしかいつもより観光客が少ないように感じる。このころには日差しが暑く、通りも自然となるべく日陰の側を選ぶようになっていた。眠くならないうちになるべく先へと思うが、中々足が続かない。駒込の駅を過ぎるあたりで、再び睡魔が。コンビニで2回目のメガシャキ投入。効いている感じがしないが、少しでも前に進まねばと立ち止まらずに前に進む。しかし、王子の駅の先、環七の歩道橋、赤羽の階段を登ったところ、浮間公園、睡魔に負けて、腰を降ろして休んだ(寝た)場所は数知れず。5~10分ウトウトすると復活するが、しばらくするとすぐにまた眠くなる。まるで睡魔がいつも肩の上に居て、耳元で囁き続けている感じだ。
f:id:nyamarun:20200223133833j:plain
高島平エイド(180.2km)
 高島平エイドには13時20分頃到着。昨年と同じ位の時間での到着だったが、昨年は体調が最悪に加えて膝痛発生で、ここまで来ても完走出来るかどうか不安であった。それに比べて、今年はただ、ただ眠いだけなので心には少し余裕があった。少し休んでエイドを出ると手袋が片方無いことが発覚。どこかで落としてしまったようだ。ダイソー100均のものなので、落としても財布的には痛くはないが、これから走る土手は強風ということだったので、手袋なしでは急に不安になった。少し行くと東急ストアの中にダイソーの看板を発見。寄り道して100均手袋を購入した。
f:id:nyamarun:20200223160431j:plain
強風の中、秋ヶ瀬エイドを望む(191.7km)
 土手に入るふたつ手前のコンビニでメガシャキと焼きそばを買って腹ごしらえをする。胃は完全復活していて何でも食べられるようになっていた。恐る恐る土手に出るととんでもない向かい風の強風が吹き荒れていた。疲れ切った身体では風に抗い走ることが出来ない。本当は身体より心が走るのを拒絶している感じだ。たまに砂埃が舞い目に入り涙ボロボロになる。土手の区間は9割歩いて、16時頃に秋ヶ瀬エイドに到着。残りは14kmちょっとだ。
f:id:nyamarun:20200223172806j:plain
254号冨士見川越バイパスをいく
 バイパスを走ったり歩いたりしながら、心は早く終えてしまいたいというただそれだけ。過去2回、バイパスの距離表示標識に気づかなかったが、今回は初めて気がついた。

f:id:nyamarun:20200223192647j:plain
ゴール地点蓮馨寺(206km)
 バイパスを離れて残り約2km。ようやく終わる。良かった、明日も休日だ。家に帰って思う存分眠りたい!残り2kmは、今までが嘘のように足が動いて走り続けられる。力を出し切っていなかったのか?いやいや、そういえば、今回は睡魔に負けて休んでばかりだったからなんだろう。18時半手前に、今年も何とか蓮馨寺に戻ってくることが出来た。