登っても走っても変われない

山登りやランニングの趣味を書き留めておき、老後、思い出に浸る為の備忘録

第7回 身延山・七面山修行走

7th Mt.Minobu・Mt.Shichimen Monk's Run 2019/12/01
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スタート直後 久遠寺三門を通過するトレイルランナー達
 常に登っているか降っているかという謳い文句のハードなコースに興味を持ち、昨年エントリーしたが残念ながら台風の影響で中止。中止後の運営側の暖かい対応に感動して、もちろん今年もエントリー。しかし、今年も台風の影響でコースが変更されることとなった。今年は七面山への林道が通行止めの為、身延山に登って降りてくるコースを3周するという、身体だけではなく心にも厳しいコースに変更となった。コース変更が発表された時点で、2周、1周のコースへ変更可能であり、相当悩んだが、そのまま3周に挑戦することに。直前のエントリーリストをみると、3周走る人はかなり多くて安心した。
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まだ薄暗いスタート会場
 早朝自宅を出て6時過ぎに大会駐車場へ到着。シャトルバスで会場へ。案の定、寒い寒い。ナンバー毎に割り振られた旅館で着替えを行い、7時過ぎにスタート会場へ。テントの奥のストーブの近くに陣取り、ブリーフィングを聞く。大会のアドバイザーである石川弘樹氏が身延町観光大使に選ばれたと発表があった。

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スタート直後
 そうだ、私はこの大会、絶対完走はしなくては。
・2017奥三河パワートレイル リタイア 熱中症と力不足
・2018奥三河パワートレイル リタイア 膝痛と力不足
・2019信越五岳100マイル リタイア 力不足
石川弘樹氏が関係する大会はなんと一度も完走していない………このジンクスを断ち切らねば。

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久遠寺甘露門をいくトレイルランナー達(1周目)
 しかし3周も出来るのだろうか?不安の中、7時40分スタート。今回の作戦は
1周目:とにかく無理しないで登り坂道は全部歩く感じで。周りが走ろうともついていかない。下りもゆっくりゆっくり。
2周目:何も考えないで無心に進む。あと2周とか余計なことは考えない。マインドフルネスで。
3周目:あと1周だと、気合と根性で何とかする。

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三光堂の先の林道をいく(1周目)
 コースは舗装されたロード、もしくは舗装されていない林道。たまに走れる勾配になり、周りは走り始めるが私は自重する。理由は『怖いから』。ここで頑張って2周目3周目に足が動かなくなるのが怖すぎる。それにしても道路の登りはトレイルの登りと違ったキツさがある。

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奥の院付近より(1周目)
 あと2回ここを通るということは考えないで、周りの景色を楽しみながら黙々と登る。1周目なので身体は元気だ。スタートして1時間ほどで頂上の奥の院思親閣へ到着。来てよかったと思えるほどの絶景を眼下に見て感動する。

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紅葉の林道を行くトレイルランナー達(1周目)
 エイドステーションではコーンスープやパンをご馳走になった。ここからはずっと下りのご褒美区間。でも決して頑張らないように心がける。途中の紅葉は素晴らしかった。

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三門エイド(1周目)
 下りの林道は踏み固められたダートという感じで、ゴツゴツザラザラという、おんたけのようなものではない。膝にはあまり優しくないなと思いながら、スタートから1時間50分程で1周目を終えた。

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久遠寺の先から山頂を望む(2周目)
 トイレに行き、暖かいとん汁風のものを食べ、無心を気取って2周目に突入。1周目よりランナー達は疎らになり、自分のペースが維持しやすい。すっかり空は晴れ渡り、絶好の天候となった。途中のコースから山頂方面が見えるのだが、遥か彼方だ。余計なことは考えないようにせねば。

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イチョウ(2周目)
 先ほどは走れそうに感じた登りは、2周目はそう感じない。

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三光堂(大光坊)(2周目)
 三光堂から先の登りがきつい。車が通れる道幅だが、この勾配で車は登れるのか?おかしいんじゃないか?と無心どころか愚痴という邪念を思いながら登る。

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法明坊先の登り(2周目)
 とうとう、奥の院まで残り1kmあたりで登る足の終わりを感じる。このあたりで、トップの川崎選手に周回遅れにされた。なんという速さだ。

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奥の院付近より(2周目)
 どうにかこうにか2回目の奥の院到着。疲れた。眼下の景色は1周目とは違う景色を見せてくれる。登りの最中では、「周回コースはやっぱりキツい、出走やめとけば」なんて思っていたが、この景色はそんな思いを吹き飛ばしてしまう。ただ富士山は雲の中で見えない。

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奥の院エイド(2周目)
 エイドではコーンスープを飲んで出発。この大会のエイドは大充実。思わず食べ過ぎてしまうほどだ。

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紅葉の中をゆく(2周目)
 2回目の林道。前後にランナーが見えないことが多くなる。空が晴れ渡り、紅葉が更に美しく見える。

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3回目の三門をくぐる(3周目)
 途中、2位と3位のランナーに周回遅れにされた。ようやく2回目の三門エイドに到着。レッドブルが無償で配られていた。そう言えば私には「レッドブルを飲むと体調不良になる」というジンクスもあった。ここはあえてジンクス破る為に飲もう。3周目に突入した。

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久遠寺境内をいく(3周目)
 すべての登り勾配が、2周目よりキツくなっている。登りに関して、1周目は抜かれる方が多かった。2周目は周りと同じペース。3周目はジワリジワリと前の人を抜いていけるようになった。身体はバテバテなのだが、前半抑えた効果が出ているのか?と前半抑える重要さを再認識した。またひとつ成長したのだ。

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奥の院付近より(3周目)
 周りの方もバテテいるが、私も一杯一杯。それでも何とかフラフラになりながら奥の院に到着。ご褒美なのか、ついに富士山が姿を現した。

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奥の院本堂(3周目)
 あとは下るだけ。そう思うと、この大会で初めて心に余裕が生まれた。

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林道途中からスタート会場方面を望む(3周目)
 順位を競っている訳でもないので、所々の絶景を写真に収める。下りにおいても、前半抑えたせいだろうか、周りの方々より軽快に降りていける。

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ゴール地点
 「ナイスラン!」「お疲れ様!」ゴール間近になり、沿道から声援がとぶ。
「ナイスラン!おお、なんだなんだ、もう一周行けそうじゃないか?」
もう一周行けそう?!!!いやいや私はバテバテなんですけど。その時私は理解した。傍から見るとまだまだ足が残っているように見えるんだと。そういえば筑波の時も同じようなことを言われたような。もしかすると、私は前半抑えたのではなく、力を出し切らずに終えたのかも…………。成長したのではなく、ずるくなっただけなのか?それはまずい。

装備

ドラウトエア LSジップ ファイントラック
スキンメッシュT ファイントラック
モーションエア ランニングパンツ デサント
ユニクロハーフタイツ ユニクロ
rxlゲイター 武田レッグウェア
防寒上着 ウルトラライトシェルジャケット モンベル
百均DIYコーナー手袋 ダイソー
帽子 ランニングキャップ ナイキ
ゼッケンベルト BIKERIBBON
靴下 レーシングラン Tabio
シューズ Wings pro2 SALOMON
バック TEMPO5 グレゴリー
救急セット 救急セット一式 ドイター他
腕時計 MZ-500 EPSON

反省
・取り合えず完走して、ジンクスを克服出来てよかった。
・エイドで食べ過ぎた。
・前半抑える作戦が良かったが…………。
・いつもの着順と比べると、出し切っていないのかもしれない。
・七面山を周るフルコースを走ってみたい。