登っても走っても変われない

山登りやランニングの趣味を書き留めておき、老後、思い出に浸る為の備忘録

第4回奥三河パワートレイル 当日編

三河パワートレイル  2018/04/22

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写真:スタート地点

スタート~第1関門
 今年も快晴。しかも朝から気温が高い。昨年は外は寒いので待合室で丸くなっていた記憶があるが、今日は暖かいから外へ出ても上着もいらないほどだ。昨夜寝る前に考えた作戦はつぎのとおり。
 今日の作戦(気をつけること)
・スタートからトレイルに入るまでの2.5kmを少しだけ頑張って前の方につける
・第1関門までにあるアスファルトのロードの登り返しをゆっくりでも歩かない。
・水分は多めにとる。第2関門までに1リットル以上は摂取。
・タコウズ川の林道を馬鹿みたいにスピードを出さない。

6:30になりスタート。600名程が参加したようだ。
少しだけ頑張ってトレイルの入り口で渋滞にあわないようにする。やっぱり走っていないので息は上がり気味だ。段々と身体が慣れてくればいいのだがと思う。茶臼山からは下り基調、あまりスピードを出しすぎないように下る。

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写真:つぐ高原牧場付近

しばらくしてアスファルトの道へ出る。アスファルトの下りは膝にはやっかいだ。膝痛を抱えているからこそ、アスファルトの衝撃の大きさが感じ取れる。ふわふわのトレイルは大歓迎。岩がゴツゴツの林道でさえも、アスファルトより遥かに足に優しいことが実感できる。なるべくアスファルトの端の落ち葉の堆積したところなどに足を置くようにする。後ろの人からみると変な人だな?と思われたかもしれない。去年歩いた登り返しもゆっくりながら歩かずにクリアした。そして第一関門「つぐ高原グリーンパーク」に7:45頃到着。まずまずのペースだ。

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写真:第一関門 つぐ高原グリーンパーク

第1関門~第2関門
 トイレに行き、再びトレイルにはいる。山に行っていないから登りがキツイ。こんなんで後半の山登りが出来るのであろうか?心配になる。面の木ビジターセンターまでは急ではないがアップダウンが連続する。面の木園地でMAGMAを頂き、歩を進める。

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写真:面の木風力発電所近辺
面の木風力発電所あたりの景色は良い。昨年の記憶を思い出しながら進む。基盤石山の登りを終えると少しの間気持ちよい下りトレイル。花が咲いて気持ち良い。しかし、余力を残して残してと思っていたが、全然余力が無いような気がしてきた。大丈夫なのか?

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写真:基盤石山付近
トレイルはすぐに終わり、嫌なアスファルトの下りが始まる。まだ痛みは出ていないが、一歩一歩が痛みの発生の入口に近づいているような感じだ。4kmほど行くと、昨年より手前の位置に第2関門「笹暮」が見えた。昨年の位置が25km地点で今年の位置は700mほど手前でないかと思う。ここには9:50手前に到着。

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写真:第2関門「笹暮」

第2関門~第3関門
 ここから8~9kmほどアスファルトと林道の下りが続く。昨年は調子に乗って5分/km位で走って死んだ。今年は周りのペースに合わせるようにする作戦だ。エイドを出てから中々アスファルトが終わらない。膝の為に早く砂利道の林道になって欲しいのだが、昨年よりアスファルト区間が長くなってしまったのか?嫌な感じがしてくるが気のせいとしてそこに意識を向けないようにする。ようやく砂利道に入るが道は単調だ。途中で千葉から来た方とお話をさせて頂き気持ちが楽になる。「昨日の説明で石川さんから余力を残して第3関門へという話だったが、全然余力ないです。」と。「いや私も一緒です」と返答する。この会話の中で、自分の中に余力などないことが認識できた。ヤバいなと思い始める。標高がさがってきたので気温が上がってきた。ようやく林道が終わりアスファルトに変わる。ここから設楽大橋まで緩い登りがある。おおよそ歩かずに走り通す。

 突然体調に変化があったのは、橋を渡り信号を渡って急なロードの登りを歩き始めてからであった。苦しい。息があがってしまう。血液が沸騰しているようだ。この感じは!熱中症の症状ではないか?慌てて上着の中に手を入れてみる。案の定、汗がかけていない。身体にダメージが溜まる前に、エイドに行って身体を冷やさねば。さっきまで走れていたのが嘘のように歩くのさえきつい。フラフラになりながら11:15頃第3関門「小松長江老人憩いの家」に到着。

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写真:第3関門「小松長江老人憩いの家」

 到着するなり、水をかぶる。気持ちがいい!何故か着ていたドライウェアとアームカバーを脱ぎ捨てる。なんで今まで着ていたんだと後悔する。テントの下の畳で横になる。「水をかぶる→テントで横になる」を繰り返す。横になり意識が朦朧をしていると突然スタッフのお兄さんに声を掛けられる。「大丈夫ですか?顔色悪いから声を掛けました。もしリタイアするなら、11:55にリタイアバスが出ますよ。その次は1時間後です。」そんなに顔色悪いのか?と思ったが、この時点でリタイアする気など微塵もなかったので、「もう少し休んで身体を冷やしてから考えます。」と答えた。
それにしても、しっかりと個々の選手の状態などに気を配っているとは、とても素晴らしいホスピタリティだ。

第3関門~和市登山口

 何度も「水をかぶる→テントで横になる」を繰り返し、トイレに行ったりして体調回復を試みる。ようやく身体の熱が引いたようなので先を目指して出発することにする。12時。まだ大丈夫だ。ここからしばらくは走れる区間も少ない。だからしっかり山登りをすればいい。出発する支度をしてテントを出ようとすると、先ほどのお兄さんに声を掛けられる。「大丈夫ですか?ここから先は山が深いので、入ったら簡単にはリタイアできません。動けなくなっても救助に行くにも相当な時間が掛かります。」親切な助言に感謝する。顔色悪くてフラフラだった私のことをずっと気に掛けていたのだろう。さすがだ。
「熱がひいたので進みます。ここから先が大変なのはわかっています。ゴールまではわかりませんが次の関門までは行けそうです。」と返答する。エイドを出る時何か食べようとするが、胃が気持ち悪く固形物は食べられない。すかさずガスター10を飲む。

 『ゲロゲロゲロ』カエルが鳴く山道を登る。スピードは上がらないがしっかり登れる。「よし、いい感じだ!」そして林道に出た。少し平坦だ。前の人に倣い、ゆっくり走り始める。「ぐぇっ」、走り始めて身体が上下に揺さぶられると、胃を誰かにギュッと握られているような痛みを感じる。この感じは、嘔吐して嘔吐して最後になにも嘔吐出来なくなって、ようやく発作が治まった後の感じだ。これでは走れない。ガスター10が効いてくるのを待とう。途中でサングラスを拾う。かっちょい~奴だ。林道が終わり下りのトレイルに入る所のスタッフに渡す。持ち主に渡るといいな。

そして下りのトレイルに入ってすぐに愕然とした。膝に激痛がはしったのだ。次のエイドに行ける気持ちが急速に萎む。これでは山を登っても降りられない。足の運びを工夫して痛くならない着地の仕方を模索するが、そんな都合の良いものはなかった。この胃の状況でロキソニンを飲むのか?色々な考えが頭の中をよぎる。そして「和市登山口」の私設エイドを通過して、登山口に入る道路で座り込んで考えた。残念だがリタイアするしかない。この状態では3km先の小松までは戻れるが、山岳路を四谷千枚田までは行けない。
スタッフに告げると「和市登山口」のスタッフに告げて下さいとのこと。そこに行きリタイアを告げると速やかにゼッケンが切り取られた。「小松まで戻れば良いですか?大丈夫、全然行けます!」と答えると、今、丁度スタッフが戻って来たので、リタイアバスまで車で送迎してくれるとのこと。本当にありがたい。この大会のスタッフは皆親切で素晴らしい。

去年に続き、私の奥三河パワートレイルはゴールまでの思い出を刻むことは出来なかった。

反省

No pain, no gain
 今回の失敗の原因は練習不足につきる。冷静になって考えてみると、この過酷なレースをほとんど練習しないでクリア出来る訳がないのだ。30km程度のレースならごまかせても、40kmを超えるレースではごまかせない。熱中症になりかけた原因は、しっかり走りこんだ人がそうなったときに考えるべきものだろう。練習不足で体力ついていない人は、いとも簡単に体調不良になるということだと思う。


装備など

種別       奥三河パワートレイル
      品  名   メーカー
ラミースピンドライジップ ファイントラック
  パラマウントタンク ノースフェイス
Swallowtail Short ノースフェイス
  パフォーマンスゲイター C3fit
靴下 ナノバイト ゼロフィット
アームカバー メスカリート
手袋  LIGHT TREKKING FINGERLESS GLOVE Berghaus
帽子 ランスルーバイザー ブルックス
雨具 上 トレントフライヤージャケット モンベル
シューズ Wings Pro2 サロモン
バック AK Mountain Vest 3.0 ULTIMATE DIRECTION
ゼッケンベルト ハセツネ参加賞
ライト Litom LEDヘッドライト  Litom?
背面灯 ローソン100で売っているもの
予備ライト ジェントス DM-031B ジェントス
熊鈴 白馬国際トレラン参加賞
救急セット 救急セット一式 ドイター他
腕時計 SF-710 EPSON