登っても走っても変われない

山登りやランニングの趣味を書き留めておき、老後、思い出に浸る為の備忘録

第10回ハセツネ30K

ハセツネ30K  2018/04/01

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 今年はエントリーするのを辞めようと毎回思うのですが、何故かエントリーしてしまうハセツネ30K。エントリーする理由はただ一つ、1000位以内に入れば、秋の本戦の優先エントリー権を獲得できるからです。秋の本戦も個人的には色々と思うところあるのですが、都内在住の人が気軽に電車で会場に行けて参加できる歴史ある本格的なトレランレースというのは大変貴重です。

 そしてこのハセツネ30K、正直個人的には面白くないです。その一番の大きな理由は、32㎞の半分以上がアスファルトのロードだからです。そんなつまらない大会に出るのかよ!と言われそうですが、本戦の優先エントリー権は、今の私にはまだまだ魅力的なのです。でもどこかで見切りをつける時が来そうなことは確かです。個人的には同日に青梅で開催されている大会の方が明らかに楽しいですし・・・。(ハセツネ30Kのクリック競争に敗れた時に一度参加した。)


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スタート~第1関門

 小江戸大江戸で腸脛靭帯を痛めたので、練習は直前の水曜日と金曜日に荒川土手を5kmずつ走っただけ、これで1000位以内なんて狙えるのだろうか?
 始発に乗って武蔵五日市駅に7時ちょっと前に到着。電車を降りるのは、皆スピードのあるランナーばかりのように見える。会場まで歩いて20分、途中でトイレによったりすると会場には7:30過ぎに到着。装備チェックと受付を済ませる。ゼッケンつけたり、計測チップをシューズにつけたりしているうちに8時頃になる。慌てて荷物置き場に荷物をおいて並ぼうとすると……もう既に大勢の人が並んでいる。昨年より遥かに並ぶのが早いようだ。結局その時点の最後尾5時間の表示から20mほど後方に。友人は更に後方のようだ。皆、最初のトレイルに入るまでの10㎞が大切なのを理解しているのだろう。そう、このレースの攻略法は最初の10kmで如何に前に出られるかである。

 土手を走った時には膝に痛みはなかった。しかし念のため、最初からロキソニンを飲むことにする。暑いのはわかっていたが、今回はザムストのトレーニングタイツを履いて、膝の負担を少しでも和らげるようにしている。

 そしてスタートの合図。でも中々動き出さない。まぁしょうがない。しばらくは流れに逆らわないで走る。檜原街道に出てしばらくして左手に曲がり、橋を渡るまではカラーコーンで道幅が制限されている。橋を渡ってからが頑張るところだ。以外に身体が動く。ほとんど練習していないから疲れは全くないからであろうか?8km地点あたりまで5分/kmで頑張るが、坂が急になったところで歩くようなスピードになる。もう歩こうかと思ったら前の人が皆歩き始めた。そう、トレイルに入る渋滞に取りついて歩いているのだ。いつもより渋滞に取りつく位置がかなり後ろのような気がする。ヤバい。800番くらいかな?そう思うと余裕がなくなり、そのせいか写真を撮るのを忘れていた。ここで食べたスポーツ羊羹 カカオ味はとても美味しかった。

 トレイルに入ると峰見通の苦しいアップダウンが続く。山に行っていないので登るのがきつくてきつくてたまらない。これは確実に筋肉痛になるな?と思う。(実際に酷い筋肉痛になる)なんとか流れについていくが、市道山分岐を過ぎて少しトレイルが広くなると何人かに抜かれた。

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 写真:醍醐丸手前の坂
 ようやく醍醐丸手前の坂にとりつく。800番位としたらこの先のロードの下りと登り返しのロードで頑張らないといけないと考えるが、どうもそんな余力は残っていないような気がする。尾根道から第1関門の篠窪峠仮設下山口へ降りる下りで、膝に懐かしい違和感を感じた。分析すると、どうやら脳の奥の方で膝が痛いよって言っているようだ。ヤバい。これから膝に負担の掛かりそうなロードの下りが5km以上続く。大事に下らねば。


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 写真:第1関門 篠窪峠仮設下山口

第1関門~ゴール

 第1関門。いつもなら(一昨年は)、ここで大体の順位を教えてくれる方がいたのだが今回はいなかった。順位がわからない以上、手を抜けない。1000位以内に入るには5時間を切らないと厳しいと思っていた。例年レベルがあがっていることを考えて、今回の目標は4時間45分に設定していた。今11時10分頃、残りは15㎞だから私の順位はだいたい…………わっわからない ヽ(ヽ・∀・)アヒャ?

 大事に下らなければと思ったが、思いの他ヘロヘロでスピードを出せる余裕は無かった。下りが緩くなってきたところで何人か抜かすことが出来たが、膝に確実な痛みを感じるようになってしまった。下りきって登りに入るとき膝にはっきりした痛みが襲い掛かった。更にお腹がすいた感じがして力が入らない。補給せねばとスポーツ羊羹あずき味とジェルを慌てて摂取する。

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 写真:盆掘林道のぼり
慌てて食べてもすぐに元気になる訳もなく、痛みに加えてエネルギー切れでフラフラになって死んだ。膝の痛みがはっきりしてくると、どうも膝の内側にも痛みあるのがはっきりと分かる。右足の踏ん張りが効かない。腸脛靭帯に加えて鵞足炎か??と心も折れかかる。

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 写真:遥か先に林道からトレイルへの入口を見る

 ようやく、トレイルへの入り口が視認できた。でも、あの尾根まで登ると思うと心は暗いままだ。痛みをこらえて必死になって登る。足の筋肉も限界だ。でも途中で止まっても、座れなくて休まらないから尾根まで行って切り株に座ろう!そうと決めてひたすら耐える。ようやく尾根まで登ると切り株に腰を下ろすランナーが数人。とても親近感を覚える。ちょうどその時一人が腰をあげた。おお!グットタイミングだ。その人と入れ替わるように迷わず腰をおろす。その時、もしかしたら心が折れた瞬間であったかもしれなかった。

 その時、「やっと追いついた~」と突然友人に声を掛けられた。彼は私より遥かにスピードがあるのでとっくに前に行っているものとばかり思っていた。条件反射的に立ち上がり少しの間一緒に歩を進める。膝の痛みがあるので先に行ってもらったが、そこからは歩いても座るのは止めようと必死に前に進む。右足の痛みに加えて、突然右足の踏ん張りが効かなくなることがあるので、下りは慎重に慎重に歩を進める。特に今熊神社からの激下りには文字通り涙した。昔はここがゴールだったのに!と愚痴を思いながら広徳寺の脇を通り、応援して頂く方々のおかげで、何とか歩かずにゴールした。
タイムは4時間37分位で。林道の登り返しからゴールまでに100人くらいに抜かれたと思う。

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 写真:ゴール地点
 完走証を印刷してもらってようやく順位が600位ほどであるとわかった。とりあえず目標は達成した(もう少し足に優しく時間を掛けて坂を下ってもよかった)。
でもあの時、あそこで友人に声を掛けられなかったら、いったい私は何分切り株に座っていただろうか……考えただけでも恐ろしい。ホント声を掛けてもらって助かった。ありがたい。
 ゴール後にもらったポカリはあっという間に飲み干した。後半失速の原因には脱水もあったのではないかと思う。家に帰り、ハイドレーションの残量を確認すると700mlほどもあった。つまりレース中、800mlほどしか水分をとっていなかったことになる。これは明らかに少ない。今後はこのあたりも考えなければと思う。
とりあえず、1000位以内にはいれてホッとした。
そしてまずは足を治さなくては。

装備など


装備

種別          ハセツネ30K
      品  名    メーカー
Horchata SS ZIP メスカリート
  スキンメッシュT ファイントラック
Z-20 セミロング ZAMST
  MOTION AIR ランニングパンツ  デサント
靴下 ナノバイト ゼロフィット
アームカバー メスカリート
雨具 上 トレントフライヤージャケット モンベル
雨具 下 ピークシェルパンツ モンベル
シューズ Excursion TR10 Saucony
バック TEMPO 5 グレゴリー
ゼッケンベルト ハセツネ参加賞
救急セット 救急セット一式 ドイター他
腕時計 SF-710 EPSON


食料と水

      品   名    数 量
ジェル Mag-on Ume     1
  粉飴ジェル 100g     1
  粉飴ジェル 50g     1
食料 スポーツ羊羹 あずき     1
  スポーツ羊羹 カカオ     1
水分 1.5リットル(経口補水液パウダー)   九州自然館


ロキソニン:1錠
ムコスタ:1錠
SUPER VAAM顆粒:1袋
上記はスタート時に摂取