第8回小江戸大江戸200K② 小江戸パート編
完走できるのか?という思いは払拭出来なくても、やっぱり楽しみにしていた。朝から良い天気で気温もあがりそう。明日は更に暖かくなるようだ。
駅で降りてコンビニに寄っておにぎりを買って、7:20頃会場入り。着替えて、おにぎり食べて、ゼッケン付けて、トイレに行ってと時間に余裕が無くなってしまった。何とか7:55頃準備を終えて荷物も預けた。さあスタート。大人の遠足だ。しかし、わかっていることは、何処からか必ず地獄が始まるということ。それも含めて、私はこの大会が楽しみだったんだろう。
小江戸パート前半
スタート。ひとりずつリストバンドに計測器に当てて出発する。私はかなり後ろの方から出発だ。小江戸コース試走ゼロ、川越市内地理感ゼロ、知人もゼロ。誰かについていくしかないのだ。
450人程のランナーが出走したようで、前も後ろもランナーだらけ。曲がり角には矢印も描かれている。これならば迷うことはない。一安心だ。そして何しろ良い天気だ。キロ6:30位で気持ちよく走って行ける。このペースならば何処までも走れそうな気になってくる。もちろんそんなことある筈がない。どこからか地獄が始まるのだ。それがずっと先であることを願いながら、今の感じだと遥か先だなと思いながら歩を進める。
土手に出る。23区内の土手と違って気持ち良い土手だ。
吉見エイド(21.2km)10:30頃到着。身体に異常ない。胃腸も問題ない。アンパン、ピーナツパン、クリームパンを半切れずつ頂き出発。
手島エイド(32.7km)11:45頃到着。ここまでは快調そのもの。
しかし、40km過ぎからふくらはぎに違和感を感じる。ここまでに消費した水は500ml未満。この天気では明らかに少ないのかもしれない。自動販売機かコンビニで水分補給しなければと思いながらコンビニは無いし、自動販売機も同じ事を考えている他のランナーで一杯であったので通り過ぎる。
重忠橋(45km地点あたり)を渡るころにはフラフラ感が出てきた。幸い、橋を渡った先にコンビニがあり、水とコーラを補給。コーラを飲むとだいぶ楽になった。
だいぶ楽になったが、もはや、何処までも走って行けるという感覚はない。必ず陥る地獄の入口に足を踏み入れている感じだ。そんなことを考えながら
浄恩寺エイド(51.8km)14:00ちょっと過ぎ到着
境内の前に敷かれたブルーシートに腰をおろして足を伸ばしながら、川越までは必ず行ける!そうは確信したが、そこから大江戸コース113kmはイメージ出来ない。
きっとこれが超ウルトラマラソンなんだろう。私のような月間100km超える位の走り込みでは駄目なんだろう。周りのランナーは元気だ。きっと皆屈強な超ウルトラランナーなんだな。でも行くしかないとエイドを出た。
小江戸パート後半
休むと足の筋肉がコチコチになった感じになる。エイドを出る時は、最初はゆっくりと、まるで関節や筋肉に乾漆油をさすような感じで走れる状態に戻していく。
浄恩寺エイドからは国道254線に沿って進む。単調な道で緩やかなアップダウンが続く。景色にあまり変化がなく(もう景色を楽しむ余裕がなくなっていた)、心も折れそうな区間なのだが、一応走り続けることはやめていなかった。そして周りのランナーもしっかりと走り続けている。さすが、超ウルトラランナー達だ。完走したら、そんな超ウルトラランナーの端くれになれるだろうか?そんなことを思いながら黙々と進む。
唐子エイド(72.0km)17:00頃到着
確実に疲労感を感じている。そう地獄の感覚が近づいている、目と鼻の先だ。しかし胃腸はまだ大丈夫だ。うどんを頂く、とても美味しい。もっとゆっくりしたい。でもとりあえず川越まで行かねば!と気持ちを奮い立たせてエイドを出る。
254号バイパスに出るために、しばらく広くない道を進むが、途中で暗くなってしまう。何処か適当な所でライトを準備せねばと思うが適当な所がなくて254バイパスにでてしまった。国道に出れば道も明るいかな?と思ったが暗い……仕方がないので交差点の明るいところで、バックを降ろしてライトの準備をする。そこでバックに入っていた長距離走の秘密兵器「メガシャキ」を飲んだ。
しばらくすると「メガシャキ」効果で、走り続けられなくなりそうになっていた身体が復活して走り続けることが出来るようになった。私にとってはイグナイターの役割だ。ただ、投入時期が早すぎかもしれない。
そして何とか川越へ戻ってきた。そのころには既に「メガシャキ」効果も切れていてフラフラだ。写真も撮っていないほどに…そう、既に地獄に足を踏み入れていたのだ。
川越(成願寺)(91.3km)19:50頃到着